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 栃木県日光市の西部、二社一寺の世界遺産から中禅寺湖に行く途中の国道122号線と国道120号線が交わる「細尾大谷橋」という交差点を少し北に行った所にお寺はありました。近くには、古河電工がありました。

 これといった最寄り駅はありません。わたらせ渓谷鉄道「足尾駅」から市営バスが出ているようですが、本数が少ないようです。できれば自動車で行かれた方が良いかもしれません。

 駐車場は、道路を挟んで反対側にありました。少々狭いので気をつけて下さい。

 詳しい史料は残っていないようで、由緒は不明になります。こちらのお寺の本尊である「千手観世音菩薩」は、坂東三十三観音霊場十八番札所である「日光山中禅寺」の本尊の末木で彫られたものと伝わり、中禅寺の前立て本尊の役割を果たしたそうです。男体山は女人禁制だっため、女性の参拝者のための札所として栄えたそうです。明治時代には廃仏毀釈により廃寺になってしまいました。足尾銅山採掘に本格的に着手した古河が足尾への進出によって町が復興をして、円通寺と合併し再興したそうです。

 寺院の入り口になります。
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 とくに山門はありません。

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 坂東三十三観音霊場十八番札所と下野三十三観音霊場一番札所の石標になります。
 坂東十八番札所は中禅寺ですが、女人禁制であったためこちらのお寺で参拝したそうです。

 鐘楼堂になります。
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 手水舎になります。
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 六地蔵になります。
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 境内には地蔵堂があり、「しらみ地蔵」が祀られています。
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 案内板によると以下の由緒が記されていました。
「日光市指定有形文化財
 石造地蔵菩薩坐像
 年紀銘から天正年間(1573〜1591)に製作された子とがわかり、この時期の日光における石仏研究の貴重な資料である。
 像容は近世の坐像と比較し、肩が極端になで肩となっている。袈裟の文様線は単純で、首部の襟ぐりが深い。像の厚みもあり量感あふれるが、全体的に簡素である。
 かつては清滝神社付近の路傍に祀られていたと伝えられ、この前で浮浪者がひなたぼっこをしながらシラミ取りをしていたといい、そのことから『しらみ地蔵』と呼ばれている。
 平成18年3月3日指定
  日光市教育委員会」

 「虱(しらみ)」を取ることから嫌なことを取り去ってくれるお地蔵様のようです(´人`)

 境内はまだ紅葉はまだまだです。
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 今月末から来月は見頃かもしれません。その時期の参拝をお勧めします。

 御朱印は、境内右側にある「庫裡」で頂けました。二種類ありますが、今回は「しらみ地蔵」の御朱印を頂きました。御朱印代は300円です。






寺院名:日光山 清滝寺
所在地:栃木県日光市清滝一丁目9‐27
宗 派:天台宗
本 尊:千手観世音菩薩
通 称:清瀧観音
札所等:下野三十三観音霊場 一番札所
    関東百八地蔵尊霊場 四十九番札所
御詠歌:おおいなる 仏の御手の ちからにて 濁る心も 澄む清滝