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群馬県榛東村に鎮座する「黒髪山神社」に参拝してきました。

高崎市の北にある自衛隊の演習場の近くに鎮座しています。

「井戸尻」という交差点の近くにある、溜め池の反対側に神社の看板と鳥居がありました。

これといった最寄り駅はないので、自動車で行かれた方が良いかもしれません。

駐車場は見当たりませんでした。
自動車は、鳥居前に2台位は停められそうです。

こちらの神社は、上毛三山の一つ榛名山にある「相馬山」を御神体とする山岳信仰の神社になります。
相馬山は、別名「黒髪山」というため「黒髪山神社」という神社名になったようです。

上毛新聞社刊「上州のお宮とお寺 神社篇」には、以下が書かれていました。
「相馬山には、日本武尊が、東夷征伐の時に登ったという伝説もあります。
また尭恵も北国紀行に
たが袖の秋の別れか櫛の歯の 黒髪山ぞなまくしぐるる
と詠んでいます。
黒髪山は“くらおかみ”、すなわち雷電の発生する山である。
〈中略〉
この地帯の人達が、この雷に対していただいた恐怖は、われわれの想像以上である。
それと同時に、水源神としての信仰心も認められるのである。
ただし、山に対する信仰心は、山の頂上において礼拝することから発生したものでは無いように思える。
山を仰ぎ見ることのできる所で礼拝ははじまったのである。
いわゆる里宮が先に生まれたと思える。」


また、榛東村役場のホームページには、以下の由緒が掲載されていました。
「相馬山は山岳信仰の霊山として厚く信仰されていた。
しかし、険阻なため老人、婦女子には登拝が困難なため里宮建立の気運が高まり南和十郎ほか地元の有志が発起人となり、山頂に社を造営したのち、明治20年現在地に神道修成派上野祠(黒髪山神社)を完成した。
節分、二年参りなどの祭典には講社によって村内は勿論、前橋、高崎方面からの信者で賑わう。
祭神は大山祇命。」


こちらの神社の周辺は、かなり長閑になります。
しかし、こちらの神社に来る途中に自衛隊の演習場があるため、大きなレーダーが数基あるのが見えました。
何だか周辺の風景に似つかわしくない感じもしましたが、仕方ありません。

こちらの神社は、「群馬名所百選」に選ばれている神社だそうです。
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こちらが鳥居になります。
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右側には、神楽殿がありました。
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境内に入ると「講」と思われる石碑が多くありました。
「光正霊神」・「喜元霊神」・「天流摩夜天宮」と刻まれていました。どのような「講」なのかは、全くわかりませんですし、あえて調べません。興味もないですし・・・

また、手水舎の隣にも「講」のものと思われる石碑が多くありました。
何だか異様な感じもしましたが・・・
その碑の写真を撮る気がおきませんでした。

唯一撮ったのが「御嶽山神社」の碑です。
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いわゆる「御嶽教」の講の碑でしょうか・・・
社殿の左側にありました。

参道を進んでいきます。
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石段を上がり左側には、赤松がありました。
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ずいぶん立派です。

先に進んでいきます。
賛同を進むと、その先には狛犬がありました。
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こちらが社殿になります。
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社紋が「大中黒(おおなかぐろ)」ですが、新田氏と関わりがあるのでしょうか?
といっても、由緒を考えてもそんなに古くはなさそうな神社なので、関わりがあるとまでは言えないかもしれません。

社殿の社号額になります。
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相馬山神社ですが、黒髪山神社が正式です。

天狗の面が奉納されていました。
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山岳信仰の社寺には、かならず「天狗」がいます。
少々ボヤけてしまいましたが

社殿の左側には、「天神地祇」と彫られた石の祠がありました。
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裏には、「八万三千三六九三三四一八二 四五十二四六百千億十一」と数字が彫られていました。
これは、「山道は寒くさみしし ひとつやに夜毎に白くももち置く霜」と読み、「弁慶公遺書」だそうです。

その祠の横には、「相馬山登山道」と彫られた石標がありました。
この登山道は、社殿の後方へと続いていると思われます。

私が参拝したのは、4月6日でした。
前日に春季例大祭が行われていたようです。

境内には、「有栖川宮神社」が鎮座しています。
御祭神は、江戸時代後期から明治時代に生きた「有栖川宮熾仁親王」になります。

こちらの有栖川宮神社の由緒は、榛東村村誌に記載がありました。
「明治三十年頃、有栖川宮の病気に対して黒髪神社へ祈願と、先達、南和十郎の施術が卓効ありとして褒賞(冠と御歌一首の他、明治三十三年十一月三日の天長節と翌三十四年一月五日の新年宴会に宮内大臣より宮中へ招待された。冠、御歌は同神社宝物)受けた。
よって有栖川宮を祭神として、境内社とした。」

こちらが鳥居になります。
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小ぢんまりした社殿でした。
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御朱印は、鳥居を出て、道路の反対側にあるお家で頂けました。
鳥居を入ると、左側に「授与所」らしき建物が有り、貼り紙には「御守りや御札は〇〇宅へ(〇〇は苗字が入る)」とあったので、道路反対側のお家にそちらの苗字の表札があります。
しめ縄は貼っていませんが、「御札」の掲示板(見本?)が玄関先にありました。
宮司さん宅なのか氏子総代宅なのかはわかりません。
御朱印代は、志納でした。

由緒書きはありません。

御守りや御札といった授与品はありました。


全体的に、「山岳信仰」と「講」が入り混じった独特の雰囲気のする神社でした。
ちょっとなぁ・・・


こちらの神社から自動車で5〜6分位の所に天台宗の名刹「船尾山 等覚院 柳澤寺」があります。
「上州七福神 毘沙門天」・「新上州三十三観音霊場 二十五番札所」・「関東百八地蔵尊霊場 三十四番札所」・「 東国花の寺百ヶ寺」・「関東九十一薬師霊場 四十六番札所」の札所を兼ねているお寺です。
合わせて参拝してみてください。



神社データ
神社名:黒髪山神社
鎮座地:群馬県北群馬郡榛東村広馬場3615
祭 神:大山祇命
通 称:黒髪神社